2013年4月13日土曜日

分冊版『追憶のシャーロック・ホームズ』販売開始しました!


分冊版『追憶のシャーロック・ホームズ』
ええと、タイトル通りです。追憶のシャーロック・ホームズ-ワトスン博士最後の告白-上・中・下、三分冊にしたものの販売を開始しました。中身は元の本と同じです。上巻は99円三冊トータルでの価格は5/12頃まで以前のものと同じになります。よかったらお試しくださいマセ。これまでのもの(一冊にまとまってるバージョン)も、もちろん引き続き販売中です。よろしくお願いします。(ほんとは一昨日出たのですが、巻末に続巻リンクをいれたものに更新されるのを待っていたので、お知らせが少々遅れました(^^;))

  

元の「統合版」バージョンはこちらです。




…これを分冊版にする理由はこのあと細かく書きますが、スパコミ前なのに急いで実行したのは、これから出す予定のホームズパロディマンガ『チョロQワトスン』kindle版の巻末に、これの紹介リンクを入れたいためでもあるんです。日本語ストアでマンガのkindle本は初めてになります。英語版と同じくコマ分けバージョンで作業しております。こちらは同人誌が絶版になってからだいぶ経つので、無料キャンペーンを利用する予定です。キャンペーン開始時にまたお知らせいたしますので、どうぞよろしくお願いいたします☆

こんな感じの、絵的にもネタ的にもゆるいマンガです。
これは比較的正典に近いところでやってるパロディ。
ネタはどんどんヘンになっていきます。(^^;)






なぜ分冊版か
さて、ぶっちゃけ印税が半分になってしまうのに(笑)、なぜ分冊版を作ったのか、です。

昨年の電子版刊行以来、この本はたくさんの方にダウンロードしていただけて、ご感想もたくさんいただけました。(ストアのレビューはまだありませんが、メールやTwitterで個人的にいただいています。ありがとうございます!)

(余談ですが経過報告として…kindle for PCが日本語対応していないため、チェックして下さっているのに読めないという方々から、紙版再版の問い合わせもいただいております。日本語ストアオープンまで、さんざん「PCで読めます」と宣伝しておいて、本当に申し訳ありません。私もまったく想定外でした。紙版再版については、現在いくつかのオンデマンドサービスがあるようなのですが、個人的には2000円以上になると現実的でないかなあ…と思うので、まだ躊躇しています。どんどん状況が変わっているので、引き続き情報の収集と、さらに良いサービスの出てくるのを見張っているところです。持ち出しでオフセ印刷とか、手製本でまとまった数を作る等が難しい状況なので、採算がとれてそれなりに納得のいくクオリティーにできればと…。お待たせして申し訳ありませんが、気長にお待ちいただければ幸いです(^^;)


…あくまで自分の基準ですし、ストアで売れている電子書籍と比べるとハナクソ以下だと思いますが、無料キャンペーンもしていない、SNSのスキルもない無名の人間の本としては、もう充分すぎるくらいです。(たぶんひとえにホームズジャンルの力(^^;))愛着のある本なので、こうして再生させていただけて感謝でいっぱいですし、単純に「ご同好の方がこれだけいる」というのが嬉しいです。もっと書こう、というやる気も芽生えました。

…で、自分が同人誌サークルとしてアクセスできる範囲の宣伝はやり尽くしたと思うので、より広い範囲の方の目に触れるには、考え方を変えなきゃいけないな…と思い始めました。kindleで本を出している方のブログや情報サイトさんのおかげで、視野が広がったのもあると思います。

未知の著者(しかも個人出版)の電子書籍に、いきなりまとまった額は出せない、というのはもっともだと思えました。最後まで読み切れるクオリティーかどうかわからないのに、いきなり長いものは買えない、というのも。
kindleの本をいろいろ見ていますと、個人出版らしき本では、「30分で読めます」とか、短くて手軽に読めることを売りにした本が、百数十円くらいでけっこう売られています。短くて安い本、がいいようなのですね。

個人的には「字が詰まっていたほうがお得感を感じる」ほうで(笑)、翻訳小説に比べて改行が多い日本の文芸書を見ると、なんとなく物足りなく思うくらいなんです。なので、「短時間で読めます」が売りになる、という感覚はまったくありませんでした。
でもこれらを見てから考えを改めました。少なくとも、「未知の著者の本を試す」という意味では、たしかに短いほうが読むときのリスクが少ないですよね。自分が買う立場になるとほんとにそうです。高評価レビューがたくさんついている商業本でさえ、自分に合うか合わないかは別問題なので、買うのはいつでも賭です。(普通にベストセラーになってる本を試しに読んでみて、どこが面白いのかまったくわからなかった…という経験が、過去にあまりに多いんです。ヘソが曲がっているのかな…好きな作品はちゃんと高評価を得ている作品が多いんですが、「売れている」を先にもってきて選ぶと、わりと外れる気がする(^^;))

追憶のシャーロック・ホームズ』は、自分のサイトや同人誌イベントで、日本語ストアが開くだいぶ前から告知していました。なのでこれまで読んでくださった方は、そちらで興味を持ってくださったうえで、kindleや無料アプリを使える…と条件が揃っていた方が多いと思います。その場合、たいてい同人誌等でうちの文章や趣味の傾向を見ていただいているので、kindleストアで検索して初めて見つけてくださった方とは、ちょっと条件が違うんですよね…サンプルを見る手間をかけていただければ別ですが。価格的にも、同人誌に慣れていると「普通」の基準が高めになります。ただしこれは「ジャンル」に対して「払ってもかまわない」と思う値段。著者に対してはまた別の話です)

今回のこの本に関しては、以前にも書きましたように、紙の同人誌をつい昨年まで売っていたので、それより極端に値下げするのはちょっとためらわれました。それで決めたのが統合版(先に出したほう)の値段なので、値下げできないけど「単価」を下げたい…という苦肉の策で三分冊にしました。

同人系でアクセスできる範囲以外で、この本を「この値段なら試してみよう」と思ってくださるユーザーさんが、はたしておられるかどうかわかりませんが…。ま、これをやって失うものは何もないので(笑)、そういう方がいらっしゃることを信じて、とりあえずやってみます。まとめたほうも残しているので、もしこれでこの先分冊のほうが売れるようでしたら、それはそれで今後の「電子書籍の売り方」の参考になりますし。

とりあえず第一巻をなにがなんでも99円(kindle本で設定できる最低価格)にしよう、と思いました。分けてみたらちょうど分量的にも妥当な配分になりました。一冊目を99円にすると残りにも端数が出てみっともないんですが(^^;)、すべて200円未満の範囲で、99円、 190円、 191円にしてみました。トータルでは先に出した統合版と同価格です。


問題点と希望すること
さきほど書きましたとおり、同価格でも、この価格設定にすると印税は半分になってしまいます。正直一円でも惜しいです。そりゃそうですよね、ハイ。(^^;)(KDPの個人出版で話題になっている「印税70%」は、250円以上の本なんです。その場合は配信料が出版者負担になるので、容量がかさむマンガの場合は微妙なことになります。文章の場合はほとんど気にしなくていいと思います

それに、一冊にまとめた本でポンと買ってくださる方にお得感がないのもヘンな気がするので、差別化はしたいのですが…。(セット販売とか、まとまった形で買うと安くなるのが普通ですよね…)

でも、分冊版と統合版で差額があると、自分なら数円の違いでも「どっちにしよう」と悩むなあ…とも思うんですよね…。(たとえ買おうと決めた本でも、悩んでいるうちに疲れて「やめとこ」、となることもある(^^;))

とりあえず今回は「価格で選んでいる方」の目に触れて、できれば試していただきたい、というのが目的なので、「キャンペーン価格」ということで(自分で書いてて片腹いたいですが(笑))、統合版と同一価格に設定しました。来月以降「まとまった本のほうがちょっぴりお得」にしてみようかな、と思っています。

出す立場としては、続き物は途中で読むのをやめてしまう可能性もある、というのも、忘れてはいけない要素だと思います。
「kindleですでに出している本の分冊版」というのが、KDPで問題なく通るかどうかもちょっと心配でした。これは大丈夫だったようです。ただ、三冊同時に申請したのに、中巻と下巻だけ先に出てしまうアクシデントがありました。

これは、私が自分のサイトで(kindle日本語ストアオープン前から)宣伝をかねた無料サンプルの配布をしていて、それをKDPさんが見つけたらしく、著作権的な問題がないかどうか(ぶっちゃけ私が著作権を持っていない他人の作品を勝手にkindle化して売っていないかどうか)を確認するプロセスが入ったためです。(前の本のときはなんで何も言われなかったんだろう?(^^;))
シリーズものとして登録したんですが、なぜ上巻だけ差し止めて中巻と下巻はそのまま出てしまったのかギモンですが、まあ結果オーライということで。

それと、必要不可欠と思われる、続巻への巻末リンクが、その巻がストアにリリースされてからでないと追加できない、という問題をとても大きく感じましたストアに出て初めて、商品ページのアドレスがわかるからです。(今回はそのリンク追加版に更新されるのを待ったので、本格的に告知を始めるまでに発売から数日タイムラグが出ました。)
現在のKDPでは、

・本のファイルをアップロード
・アマゾンで審査が終了したらストアに公開
・著者にメール通知

…という順序になっています。この間約12時間~48時間。今回のような場合、公開せずに審査をしていただけたら、最初から完全な形で公開できるうえに、「何日発売」という正確な予告ができるのに…!Pixivみたいにいったんページだけは作ってアドレスが割り当てられて、公開・非公開はこちらで決められるといいなあ…と思います。

2013年4月2日火曜日

美形フリークス・70年代・英国・ロック…そしてフェイク/『ブラザーズ・オブ・ザ・ヘッド』(2005)


久しぶりに映画の感想です。今回はとくに予備知識なく、たまたま目に付いたのを借りたのですが、ちょっと異色の映画でした。結合体双生児で伝説のロックミュージシャンのドキュメンタリーという設定のフィクション美形のフリークス70年代ブリティッシュロックとキャッチーな題材です。原作はSF作家として有名なブライアン・オールディスの小説だそうです。



個人的にはフリークスもロックも格別の思い入れはないんですが、主役の双子はすごく魅力的でした。ミュージシャンのドキュメンタリー風の撮り方なので、全体の流れは正直手垢がついてる感がありますが、二人はヤリ手の音楽プロデューサーに「買われて」ミュージシャンに仕立て上げられるので(父親が莫大な金額と引き替えに二人を引き渡す)、大昔ならサーカスに売られるみたいなもの「搾取されるフリークス」という側面が折々出てきます。(『エレファントマン』とは違うアプローチですが…)なので、単にロックミュージシャンもののパロディという以上に、物語は補強されてる感じがします。

ただ、この「ドキュメンタリー風」の撮り方が…個人的には他の作品でもイマイチ相性がわるいんですよねえ…。「これが普通の撮り方だったらもっと入り込めただろうになあ」、とすごく残念。なぜだろうなあ…。なにか、フィクションを楽しむ時って、頭の中に「もう一つのリアリティ」を作って見ている気がするんですが、自分はドキュメンタリー風の体裁になると、その「もう一つのリアリティー」をうまく構築できないようです。普通のフィクションよりウソくさく見えてしまうんですよね…「それはそれとしてフィクション」、という楽しみ方がどうもできない。文字だったらいける気がするんですが。(^^;)

それと、題材になってる双子の設定がかなり「盛ってる」部分があるので(結合のうえにさらに…な設定があります)、撮り方のトーンとイマイチ合ってないかなあ…。(でも、たぶんその「違和感」そのものが、この映画のオリジナリティーでもあり、魅力でもあるんだと思うんですが

冒頭からわざと顔の売れてる俳優さんを出しているので(ジョナサン・プライスと『時空刑事』のジョン・シム)、最初から「これはフィクションですよ」と言っているわけですが、「ドキュメンタリー風の演技」や「ドキュメンタリー風の編集」に、いちいち現実に引き戻されてしまうので、個人的にはつくづく惜しかったです。

ともあれ、そこを割り引けば(印象から割り引くのは難しいですが)、なかなか魅力的なフィルムだと思います。異色であることは確か。主役を演じているのは双子の俳優さんなんですが、彼らがほんとに魅力的で、二人がくっついてナイーブにグズっているだけでも腐属性には目の保養です。しかもロックミュージシャンですからセクシーなステージも見られますし。結合体といってもおなかのあたりに太い帯状の皮があってそこでつながってるだけなので、見た目にはあまり異様さはないのですが…この手の題材を見るときの「試される感じ」と、同時にその異様さがセクシーさを底上げしてる感じ、70年代風俗のくすぐったさ…などなどがないまぜになって、独特の味がありました。

脇役の人たちもすごくよくて、特に「最低の男」とみんなから言われている(笑)双子を直接世話する(というか暴力までふるう)マネージャーがすごくツボでした。ショーン・ハリスという人で、痩せた犬みたいですごくセクシー。(IMDbを見たらやっぱり他の映画で脱いました。でしょうねえ…(笑))

架空の映画でその双子を扱った、という設定で、映画監督のケン・ラッセルも自分自身として顔を出しています。特典映像で入っている未公開シーンには、原作者のブライアン・オールディスのインタビュー(という設定のシーン)も。実際にオールディスの小説が原作ですが、映画はその題材になった双子は実在した、という枠組みなのでややこしい遊びです。(笑)しかもオールディス自身が四つ子という設定になっていて、四人の「ブライアン・オールディス」が出てきます。(顔はみんな違って、なぜか名前がみんな同じ!(笑))…さすがに遊びすぎなので、本編に入れるのは無理だったと思いますが、クレジットによると四人のうちの一人は本物のオールディス。…この手のお遊び感覚をわかった上でもう一度見てみると、また違う楽しみ方ができるかもしれません。

個人的にはやはりドキュメンタリー風の撮り方がネックだったので、原作のほうで読んだらもっと違和感なく入り込めそうだな、と思いました。そのうちトライしてみたいですー♪

  

2013年4月1日月曜日

『追憶のシャーロック・ホームズ』をご紹介頂きました!

続けざまで恐縮ですが、嬉しいご報告なのでお許し下さいマセ。(^^;)電子書籍コーナーでもお知らせしておりますが、kindle本の『追憶のシャーロック・ホームズ』、女性のレビュアーさんがブログで取り上げて下さいました。以前『王殺し』も取り上げて下さった方です。


かくれんぼ戦略 様:
Kindle書評『ヴァンダル興亡史』と『追憶のシャーロック・ホームズ』


…同人誌版から「ホームズ未読の方でも楽しんでいただけるように」という意識で書いていたのですが、それはじつは、当時の同人友達がホームズを読んでいなかったからなんです。(笑)でもそういう例はもちろん同人誌で買ってくださる方には少ないので、今回「腐属性はあるけどホームズは未読」というレビュアーさんに楽しんで頂けて、ほっとすると共にとても嬉しく感じました。

レビュアーさんはご自身も耽美系小説をお書きになる方で、同人誌のkindle化もなさっています。ほんとにもっと、女性同人の方もKDP(kindleダイレクト・パブリッシング)に増えていらっしゃるといいなあ、と思います。(同人出身か否かにかかわらず、今のところ男性が九割くらいの印象です(^^;))

作る立場では、ぶっちゃけうちなどは売れる数は少ないです。でも間違いなく、同人誌イベントだけで売っていたら出会えなかった読み手の方の目に触れる機会ができました。そして曲がりなりにもAmazonに並べるとなれば、自然に「同人誌という言い訳ができない」という意識になります。これがけっこう得がたい刺激で、自分なりのペースでレベルを上げていく助けになる気がします。(もちろん紙のアイテム性、同人誌でしかできない二次や内輪受けの楽しみも捨てたくないので、二足のワラジを当たり前とみなしていますが…(笑))

読む立場でも、(私はPaperwhite 3Gのユーザーなんですが)、最初はデバイスやスマホ/タブレットアプリの導入が面倒ですが、いったん環境を手に入れてしまえばサンプルも読み放題なので、むしろ通販では紙の本より納得した上で買うことができる気がします。アプリ含めてもっと普及してほしいなあ…と思います☆