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2015/11/08

【珍品】アラン・ドロンがアニメーターを演じる『デーモン・ワールド』(1986)

本日11/8はアラン・ドロンのお誕生日、とさっきツイッターで知りました。おめでとうございます❤で、ふと思い出した珍品レビューを旧日記の塩漬け記事(2005/9/25)から救出します。該当部分のみですが、ほんとに珍品でした!(笑)

当時画面の写真を撮った記憶があるのですが(「このアニメを作ることができれば…」という字幕のついたの)、どーも画像データを紛失したらしく見つかりませんでした。(泣)仕方ないので検索したところ、やはり日本ではDVDは出てないようで(納得(^^;))、本国フランスのサイトで見つけることができました。原題は『Le Passage』。


上記サイトのお写真を拝借。仕事してるドロン様。


Youtubeで映像のきれっぱしも見つかったので、最後に貼っておきますね♪では、以下はレンタルVHSで見た感想の救出記事です。

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…ついでで目について借りたのがとんでもない珍品!ある意味掘り出し物でした!

(アラン・ドロンの)デーモン・ワールド』(爆笑)

…俳優の名前がつくところがいかにも劇場未公開・B級ビデオ的でヘンな期待をそそるタイトルですが、内容はさらに素敵!離婚暦のある有名アニメ作家のドロン氏(ここでもう降伏)が、死神に目をつけられて自動車事故に遭い、同乗していた息子の命と引き換えに、死神に監禁されてアニメを作る…というもの。なんなんだこれは。画面のイメージは、日曜朝のテレビ朝日系列特撮ものアラン・ドロンが出ているところを想像してくださいまし…そんな感じのチープ感です。

んで、しつこいようですが主役の職業はアニメーター(笑)。(アニメといってもアヌシーとか広島とかでお目にかかるようなアート系ですが…)死神はこの人の作品(死神をテーマにした作品があるらしい)を「7回も見た」自慢するオタクっぷり憎めないぞ(笑)。しかも作者を監禁して仕事させるなんてところはミザリー…?悪さをするのになぜか(80年代のイメージで)「最新式」のコンピューター使うし(なんて万能なコンピューター!)(笑)、シガレットホルダーやワイングラスを小道具にする俗な金持ちみたいなキャラはある意味貴重。かたやドロン氏はちゃんとタップに動画用紙のせて(紙が日本のより薄い!)ライトテーブルでぺらぺらめくりながら動画描きします。うーん、死神に監視されながらの作画三昧は辛そう。でも日本のアニメーター生活よりは待遇よさそう(笑)。背景にセルを固定して、刷毛でホコリ払って、一コマずつていねいに撮影します…アラン・ドロンが。すごい絵面だ。監禁されていてあそこまでできるということは、死神さんがタップやらセルやらフィルムやら撮影機材やらまで用意したんだな(笑)。しかしどういう企画?(ドロン氏プロデューサーとしてもクレジットされてますけど…(^ ^;))

ドロン氏のありえない演技(?)と76分という短さから子供向けと思えますが、ママの大胆なシャワーシーンとかもあって微妙。ラストはお約束の浜辺で、ドロン親子が左右から走ってきて感動の法要、ちがう、抱擁。しかもスローモーションでドロン氏の満面の笑み。ああ…(笑いすぎて疲れました)でも、深読みすればコクトーの『オルフェ』へのオマージュともとれて、一筋縄ではいきませぬ。(ちょっと無理矢理すぎかな~(^ ^;))

ヘンなもの好きな方にはお薦めです。アニメの作画するアラン・ドロンが見られる珍品!86年作品なのでドロン氏もまだそこそこ若くて、上半身ヌードも自信満々に披露!美しい!そしてヘン!お得です!(笑)…でも絶対DVDにはならないと思うので、たそがれた感じのレンタル屋で探してみてください。レンタル落ちが300円くらいで投売りされてたら自分は買います…(笑)

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